大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1560号 判決

控訴人の相殺の抗弁について判断するに、控訴人が被控訴組合に対して定期預金債権、金額四十万円、満期昭和三十年六月十八日を有していたことは当事者間に争のないところであるけれども、成立に争のない甲第三号証並びに原審証人小池光雄の証言を綜合すれば、控訴人は右定期預金債権を、控訴人の被控訴組合に対する債務の担保に供したことが認められ、その担保の趣旨は控訴人が債務を、その弁済期限に支払わないときは、被控訴組合において右定期金債権をもつて控訴人の債務の弁済に充当することができるが、控訴人においては右定期金債権につき、取立、譲渡、相殺などの処分行為をなさないことをふくむものと解するのが相当である。よつて、右定期金債権を自働債権とする控訴人の相殺の意思表示は、効力がないものというべきであるから、控訴人の相殺の抗弁は失当として排斥する。

(松田 猪俣 沖野)

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